今回取り上げるのは、ホームランディックが紹介する延床面積53.67坪の平屋です。動画の主題は、1億円超の注文住宅。けれど、この住まいの魅力は金額の大きさだけではありません。子育てを終えたご夫婦が、これからの人生をどう過ごしたいのか。その問いに対して、ガレージ、サウナ、中庭、書斎、LDK、水回り動線を一つひとつ丁寧に組み上げている点にあります。
建物基本情報として、土地面積は151.85坪、延床面積は53.67坪。性能面ではUA値0.42、C値0.5、耐震等級3を確保しています。意匠だけに振り切るのではなく、安心して長く暮らすための性能を土台にしたうえで、日常を豊かにする空間を重ねている住まいです。
愛車を眺める時間まで設計した、巨大ビルトインガレージ
外観でまず印象に残るのが、SE構法によって実現した大空間ガレージです。車を置く場所としてだけでなく、愛車を眺める、迎える、整える時間まで暮らしに含めているところに、この家らしさがあります。
ガレージの奥には中庭が見え、外から内へ、車から住まいへと視線が自然につながります。閉じた箱ではなく、家の中心へ気持ちよく抜けていく場所として計画されているため、趣味の空間でありながら住まい全体の印象も決定づけています。
間接照明で整える、高天井LDKの静かな高級感
LDKでは、空間のほとんどに間接照明を取り入れている点が大きな見どころです。照明器具を強く見せるのではなく、壁や天井に反射した光で空間を包み込むことで、広さだけに頼らない落ち着きが生まれています。
大きなLDKほど、光の設計で印象が変わります。明るく照らしすぎると生活感が前に出て、暗すぎると使いにくくなる。この住まいでは、高い天井と間接照明を組み合わせることで、日常のくつろぎとホテルライクな非日常を両立させています。
キッチンは、暮らしの機能とインテリアの主役を兼ねる
キッチンは、異素材を組み合わせたインテリアとして紹介されています。LDKと一体になるキッチンは、料理や片づけのしやすさだけでなく、リビングやダイニングからどう見えるかも重要です。
素材の質感、面材の色、照明との相性を整えることで、キッチンは生活感を隠す場所ではなく、空間の印象を支える場所になります。注文住宅では「何を置くか」だけでなく、「どう見えるか」まで設計に含めることで、毎日の満足度が変わります。
自宅サウナと中庭がつくる、家の中の非日常
この家の象徴的な要素が、自宅サウナと中庭です。サウナは設備単体で考えるよりも、入った後にどこで休むのか、どこに視線を抜くのか、外気浴をどう気持ちよくするのかまで含めて考える必要があります。
中庭は、外部からの視線を抑えながら光と風を取り込むための装置でもあります。周囲に大きく開くのではなく、内側に開く。これにより、住宅街の中でもプライベートな開放感を得られます。自宅にいながら、日常から少し離れられる場所があること。それが、この住まいの豊かさを強く印象づけています。
寝室と水回りを一直線につなぐ、長く暮らすための動線
寝室、お風呂、水回りは、一直線でつながる動線として紹介されています。平屋の良さは、上下階の移動がないことだけではありません。生活の流れを水平に整理しやすいことも大きな価値です。
朝起きる、身支度をする、洗濯をする、入浴する、眠る。こうした毎日の動作が自然につながると、家はぐっと使いやすくなります。終の棲家として考えるなら、見た目の美しさだけでなく、これから先の身体感覚に合う動線まで設計しておくことが大切です。
性能と意匠を両立することが、終の棲家の土台になる
ホームランディックの家づくりには、「建築に携わっている自分たちが心から住みたい家をつくること」という考え方があります。この住まいにも、その思想がよく表れています。
UA値0.42、C値0.5、耐震等級3という性能は、安心して暮らすための土台です。一方で、ガレージ、サウナ、中庭、間接照明、素材の美しさは、日々の気持ちを豊かにしてくれます。性能とデザイン、趣味と実用、非日常と日常。その両方を丁寧に重ねることで、子育て後のご夫婦が人生を楽しむための平屋になっています。
この家は、贅沢な設備を集めただけの住宅ではありません。これからの時間を、夫婦でどう楽しむか。その答えを建築に落とし込んだ住まいです。