建築ザムライ施工実例トランスデザイン物件

ノイズレスな28坪の平屋。
盆栽と四季を愛でる
和モダンの住まい

建築ザムライ語り部屋で紹介された、トランスデザインの下松スタジオ物件。延床28.4坪というコンパクトな平屋に、庭、余白、光、木の質感を重ねた住まいを施工実例として整理します。

庭と室内がつながる平屋のリビング
庭を眺める時間まで、室内の体験として設計された28坪の平屋。

今回の動画は、ウィンウィンホームの「建築ザムライ語り部屋」で公開されたルームツアーです。ただし、紹介されている住まいの設計文脈はトランスデザイン。案内役として株式会社トランスデザインの建築家・入江 正靖さんが登場し、下松スタジオの物件として、28.4坪の平屋の考え方を紹介しています。

トランスデザイン / イエコト。は、設計事務所として培ってきたデザイン力を軸に、暮らしやすさや住まい手の個性まで丁寧に形にしていく家づくりを大切にしています。今回の下松スタジオの平屋にも、その考え方がよく表れています。

28.4坪でも狭く見えない理由は、余白のつくり方にある

動画で最初に印象に残るのは、「ノイズレス」という言葉が似合う整い方です。設備や装飾を足して見せるのではなく、視線に入る情報量を抑え、庭や光が主役になるように空間を引き算しています。

延床面積は28.4坪。数字だけを見ると大きな家ではありません。けれど、室内から庭へ視線が抜け、窓の先に植栽が続くことで、面積以上の広がりが生まれています。

植栽に囲まれたノイズレスな平屋外観
外観は大きく主張しすぎず、植栽と余白で静かな存在感をつくる。

庭を眺めることが、暮らしの中心にある

この住まいは、庭が単なる外構ではありません。リビング、窓辺、和室、キッチンからそれぞれ違う距離感で庭を感じられるように計画されています。盆栽や植栽を眺める時間が、暮らしの背景ではなく、日常の中心に置かれています。

家の中にいながら四季の変化が見えることは、和モダン住宅にとってとても大きな価値です。床面積を増やすのではなく、外の景色まで暮らしに取り込む。その設計が、この家の伸びやかさを支えています。

庭とつながるリビングの大きな窓
庭とつながるリビング。窓の先の景色まで室内の一部になる。

性能を土台にして、静かな美しさを成立させる

建物基本情報として、UA値0.45、C値0.4、耐震等級3が紹介されています。意匠だけで成立する住宅ではなく、断熱、気密、耐震の土台を整えたうえで、見た目の静けさをつくっている点が重要です。

ノイズレスな空間は、単に物を隠せば完成するものではありません。温熱環境、光の入り方、収納の位置、動線の短さが整ってはじめて、暮らしの中でも美しさが続きます。

この平屋から学べる設計のポイント

POINT

  • トランスデザイン / イエコト。らしい、余白と暮らしやすさを両立した平屋として読む。
  • 28.4坪の平屋は、面積よりも視線の抜けと庭の取り込みで広がりをつくる。
  • 盆栽や植栽は装飾ではなく、暮らしの中心にある景色として設計する。

この家は、派手な設備で驚かせる住宅ではありません。余白をつくり、庭を置き、素材と光を整えることで、毎日の暮らしを静かに豊かにしていく住まいです。