断熱の工事は、やる場所によって効き方がまるで違います。予算が限られているなら、順番があります。
熱が逃げるのは、ほとんど窓から
家から逃げる熱の割合は、窓が最も大きいことが分かっています。壁を厚くするより、窓を1枚足すほうが体感は変わります。しかも内窓は工事が1日で終わり、住みながらできます。だから最初に内窓をお勧めしています。
次に効くのは、足元
「足が冷たい」というご不満は、床下から来ています。床下に断熱材を入れる工事は、点検口から潜って施工できるので、床を剥がさずに済むことがあります。冬の体感がはっきり変わる工事です。マンションの1階や、戸建ての北側の部屋で効きます。
天井は、夏に効きます
屋根から入る熱は夏の暑さに直結します。天井裏に断熱材を敷き込むのは比較的手軽で、小屋裏点検口から入れられます。2階が暑い、エアコンが効かないという場合はここです。
壁は、いちばん効くが、いちばん大変
壁の断熱は内装を剥がす必要があるので、住みながらはできません。そのぶん効果は大きいので、間取り変更やフルリノベーションと同時にやるのが合理的です。壁だけのために内装を壊すのは、費用対効果が合わないことが多いです。
順番でいうと
予算に応じて、①内窓 → ②床下 → ③天井 → ④壁の順にお勧めしています。①〜③は住みながらできて、④だけが工事の規模が変わります。フルリノベーションをされる方は、④まで一度にやってしまうのがいちばん安く付きます。
結露が減るのも、断熱の効果です
冬の窓の結露は、室内の暖かい空気が冷たいガラスで冷やされて起きます。内窓を入れるとガラスが冷えにくくなるので、結露が減ります。結露が減れば、カビと、その先の建材の傷みも減ります。断熱は寒さ対策であると同時に、建物を長持ちさせる工事でもあります。
よくあるご質問
住みながら断熱工事はできますか?
内窓・床下・天井は住みながら施工できます。壁の断熱は内装を剥がすため、その部屋だけ空けていただく必要があります。
内窓を入れると、部屋が狭くなりませんか?
窓枠の内側に7〜10cmほどの奥行きが必要です。窓台に物を置いている場合は置けなくなることがあるので、事前に現地で確認します。
マンションでも断熱工事はできますか?
室内側からの工事はできます。外窓の交換は共用部にあたるため原則できませんが、内窓であれば管理規約の範囲内で設置できることがほとんどです。