「この壁、抜けますか」。内見でいちばん多い質問です。抜けるかどうかは、建物の構造で決まっています。図面があれば、その場で判断できます。
柱と梁で支えるか、壁で支えるか
マンションの構造は大きく2つです。ラーメン構造は柱と梁が建物を支えていて、室内の壁は「ただの間仕切り」です。壁式構造は壁そのものが建物を支えていて、抜くと建物が弱くなります。5階建て以下の低層マンションは壁式であることが多く、高層はほぼラーメン構造です。
図面のどこを見ればいいか
販売図面や竣工図で、壁の描かれ方を見ます。太く塗りつぶされた壁がコンクリートの構造壁、細い二重線が間仕切りです。部屋の隅に四角い出っ張りが描かれていれば、それが柱でラーメン構造の印です。図面が無い場合は、管理組合に竣工図の閲覧を申し込めます。
現地では、壁を叩いて確かめる
図面が無いときは音で判断します。コンクリートの壁は硬く詰まった音、石膏ボードの間仕切りは軽く響く音がします。ただし、コンクリートでも構造ではない雑壁のことがあり、逆に間仕切りに見えて中に配管が通っていることもあります。最終的には図面で確認します。
抜けない壁でも、できることはあります
構造壁は抜けませんが、開口を設けられる場合があります。建物によっては構造計算のうえで小さな開口を認めていることがあり、管理組合と設計者で協議します。また、壁を残したまま回遊できる動線にする、引き戸で開け放てるようにするといった設計で、体感の広さは変えられます。
壁が抜けるかで、費用も変わります
壁を抜く工事はコンクリートの解体と搬出が伴うため、費用と工期に効いてきます。間取りを大きく変えたい方は、ラーメン構造の物件から探すほうが結果的に安く済みます。物件選びの段階でご相談いただく理由がここにあります。
よくあるご質問
壁式構造だと、間取りは変えられませんか?
大きくは変えられませんが、抜ける間仕切りもあります。すべての壁が構造壁ということはほとんどありません。図面で1枚ずつ判断します。
竣工図はどこで手に入りますか?
管理組合または管理会社が保管しています。仲介会社を通じて閲覧を申し込むのが一般的です。購入前でも申し込めることが多いです。
内見のときに構造を見てもらえますか?
はい、同行して図面と現地の両方で確認します。その場で「この壁は抜けます」「これは残ります」までお伝えします。