Solution 04 — LLMOとSEO対策いま実践中

もう、喋っている
ものから。

ブログを当番制で更新していた時代がありました。あれはもう戻ってきません。かわりに起きているのは、お客さんがAIに会社を探させているという変化です。LLMOとSEO対策と呼ばれはじめている領域ですが、やることは記事の外注ではありません。書くべき中身は、御社がすでに喋っています。それを掘り起こして、記事とLPに変えていく座組です。

Live — この提案は、このサイト自体で走っています更新中

いま読んでいただいているコラムは23本あります。すべて私が喋った音声を元にしていて、ゼロから書いた記事は1本もありません。撮影の合間、移動中、打ち合わせの帰り。喋ったものを起こして、整えて、出しています。

この運用を、そのまま御社の形に移します。御社にはすでにYouTubeがあり、打ち合わせがあり、現場があります。素材のほうは、もう十分に余っています。

01戦略 — なぜ、いまテキストか

「チャッピーで調べたんだけどさ」。この会話、最近よく聞きませんか。ChatGPTやGeminiで探す人が、10代から30代を中心にはっきり増えています。探す場所が、静かに変わりました。

そこでの聞かれ方は、語句ではありません。「このエリアで、おしゃれで、性能も良くて、値段も抑えめの会社を教えて」。条件ごと相談される形です。AIはその条件に合う会社を探すために、細かい記事とイベント情報とコラムを読みにいきます。

お客さんの、探し方が変わった これまで 工務店 おすすめ 大阪 並んだ中から、自分で見比べる いま 平屋で、この予算で、この辺で ・その日やっているイベント ・書かれている記事とコラム ・好みのテイストとの相性 条件込みで、1つ返ってくる お客さんの、探し方が変わった これまで 工務店 おすすめ 大阪 並んだ中から、自分で見比べる いま 平屋で、この予算で、この辺で ・その日やっているイベント ・書かれている記事とコラム ・好みのテイストとの相性 条件込みで、1つ返ってくる
読まれているのは、写真でも動画でもなくテキスト。細かい記事とイベント情報が、そのまま判断材料になる

読みにいく先に、テキストがなければ拾われません。写真だけのInstagramも、喋っているだけのYouTubeも、この経路では読み取られにくい。ここが、いま起きているねじれの正体です。

住宅業界のブログは減りました。減ったのに、効き目のほうは上がっている。詳しくはコラムに書いています → チャッピーで調べた、と言われる。

02やってはいけない2つ

先に、外すべき道を2つ書いておきます。どちらも一度は通る道なので、最初に潰しておいたほうが早いです。

NG 01当番制で、無理やり書く

1週目2週目3週目4週目〜 書ける薄まる観光案内止まる
  • 1週間の当番表を作って回す
  • ネタが尽きて、観光案内と飲食店案内になる
  • 書いた本人も、読み手も、意味を感じない

NG 02思想ごと、AIに丸投げする

社長の話 現場の話 よそから拾った話 AI 全部おなじ顔
  • 読める記事は出てくる。破綻もしない
  • ただし発信している人の人格が消える
  • 誰が書いても同じになり、他社と区別がつかない

問題は品質ではありません。いまのAIが書く文章は、普通に読めます。消えるのは、担当者や社長が現場で見てきたことのほう。その会社にしか書けない部分が、いちばん引用されやすい部分でもあります。だから素材を外から持ってこない、というのが最初のルールになります。

03SEOとLLMOは、何が違うか

さっき「丸投げするな」と書いたばかりで恐縮ですが、AIに合わせること自体は必要です。分かれ目はここにあります。

中身は、人が喋る。
形式だけ、AIに合わせる。

LLMOというのは、ChatGPTやGeminiのような大規模言語モデルに読まれて、答えに使われることを狙う考え方です。Large Language Model Optimization の略で、呼び方はまだ固まっていません。SEOの隣にできた、別の入口だと思ってください。

この2つは、取りにいくものが違います。

SEO順位を取りにいく

1位 2位 3位 7位 自社 この線より下は、見られない
  • 評価の単位は「並びの中で何番目か」
  • 上位に入らないと、そもそも見られない
  • 効き始めるまで数ヶ月かかる
  • 上がってしまえば、しばらく安定する

LLMO引用を取りにいく

このエリアなら、たとえば ◯◯工務店 が良いと思います 順位に関係なく、名前が入る
  • 評価の単位は「答えの中に入るかどうか」
  • 順位が下でも、引かれることがある
  • 読まれた瞬間から効く可能性がある
  • 引かれる条件が、順位とは別にある
順位と、引用は別物 検索結果のならび 1位 2位 3位 … 7位 = 自社 ここまでは、たどり着かれない AIが返す答え このエリアなら、たとえば ◯◯工務店 という形で、名前が入る 順位に関係なく、引かれる 順位と、引用は別物 検索結果のならび 1位 2位 3位 … 7位 = 自社 ここまでは、たどり着かれない AIが返す答え このエリアなら、たとえば ◯◯工務店 という形で、名前が入る 順位に関係なく、引かれる
順位が7位でも答えに入ることがあるし、1位でも引かれないことがある。取りにいくものが違う

じゃあ何が引かれやすいのか。その会社にしか書けない部分です。実際に見た数字、現場で起きたこと、誰が書いたのかがはっきりしていること。世の中の情報を混ぜ直した記事は、AIから見るともう持っている情報なので、わざわざ引く理由がありません。

これは感覚で言っているわけではなくて、すでに研究が出ています。プリンストン大学などのグループが2024年に出した「GEO」という論文で、約1万件の質問を使い、どう書くとAIの答えに引かれやすくなるかを実験しています。

そのまま 出典・数字・引用を入れる +3〜4割
AIの答えに出てくる度合いの比較。4割は条件が噛み合ったときの上限で、いつでも4割上がるという意味ではありません。

いちばん効いたのは、この3つでした。

01出典を、はっきり書く どこの数字か、誰が言ったことか。ここを書くだけで拾われ方が変わります。
02数字を、具体的に入れる 「多い」ではなく「23本」「492人」。自分で測った数字なら、なお強い。
03誰かの言葉を、そのまま引く まとめ直した情報より、生の発言のほうが拾われます。

面白いのは、この3つがどれも「その会社にしか書けないこと」を書く方法だということです。出典も、数字も、生の言葉も、外から借りてこられない。小手先の対策ではなく、中身を持っている会社が有利になる方向に動いています。

だから02で書いた「丸投げしない」と、ここで言う「AIに合わせる」は、まったく矛盾しません。合わせるのは形式のほうだけです。

Proof — このサイトに、実際に入っているもの稼働中

形式を合わせる、というのは具体的にこういうことです。全部このサイトで動いているので、そのまま見ていただけます。

AIに読まれるための仕込み — 実装済み

  • llms.txt — AI向けのサイト案内。どのページに何が書いてあるかを、機械が読む形で1枚にまとめてあります
  • FAQ の構造化データ — コラム23本すべてに FAQPage を入れています。質問と答えの対応が、そのまま引用の単位になります
  • Markdownで持ち出せるボタン — 23本すべての記事に。人にもAIにも渡しやすい形にしてあります
  • robots.txt でのクローラ指定 — GPTBotなどのAIクローラを明示して、読みにきていいと伝えています
  • AIの相談窓口 — サイトの中身だけを根拠に答える窓口。出典つきで返します

どれも表からは見えない部分です。「やります」ではなく、動いているものを見て判断してもらうほうが早いと思っています。

04提供すること

やることは4つです。最初の a がいちばん大事で、ここを飛ばすと結局「今月は何を書きますか」に戻ります。

動画 打ち合わせ 現場の記録 使える話= 在庫 まず数える。たいてい想像よりずっと多い a素材の棚卸し

既存の動画・打ち合わせ録音・現場の記録を洗い出して、使える話が何本あるかを数えます。たいてい想像よりずっと多い。ここで在庫が見えると、更新の不安がなくなります。

喋る人 聞き役 録るだけ 台本は作らない。いつもの喋り方のまま b収録の設計

足りないテーマだけ、追加で喋ってもらいます。台本は作りません。聞き役がいる形にして、いつもの喋り方のまま録ります。

起こす構成する整える 全部そのまま話の順を組むフィラーだけ抜く 温度は落とさない。言い回しは書き換えない c文字への展開

起こして、構成して、記事・イベントLP・商品ページ・社内資料へ分けます。温度を落とさないための整え方が、ここのノウハウです。

使う言葉社名の書き方・呼び方 書かない表現煽り・AIっぽい定型句 公開前の確認出す前に必ず通す項目 担当が変わっても、出てくるものが揺れない d運用ルールの整備

使う言葉、書かない表現、公開前の確認項目を文書にします。担当が変わっても出力が揺れない状態にして、御社に置いていきます。

051本から、いくつ生まれるか

撮った動画は、たいてい撮って終わりになります。1本で1つ。それを、1本で5つにします。

1本、喋ったものから 喋ったもの 動画・打ち合わせ コラム・お役立ち記事 イベントLP・相談会ページ 商品ページ・施工事例 社内の教科書・営業トーク 検索とAIに拾われる入口 1回喋れば、5つに分かれます。 1本、喋ったものから 喋ったもの 動画・打ち合わせ コラム・お役立ち記事 イベントLP・相談会ページ 商品ページ・施工事例 社内の教科書・営業トーク 検索とAIに拾われる入口 1回喋れば、5つに分かれます。
新しく書くのではなく、すでにあるものを分ける。営業が毎回している同じ説明も、そのまま記事になる

撮った動画は、
まだ半分しか使っていない。

ここには、数字に出にくい効きめもあります。1本に賭けなくてよくなるので、撮影が軽くなる。バズるかどうかで一喜一憂しなくなります。どうせ他にも使えるから、というくらいの温度で撮ったほうが、結果的にいいものが撮れます。

1本の動画が背負うもの 撮って終わりにすると 期待は1本に集中 5つに派生させると 1本あたり 5分の1 期待が下がると、撮影が軽くなります。 1本の動画が背負うもの 撮って終わりにすると 期待は、この1本に集中する 5つに派生させると 1本あたり、5分の1になる
成果から逃げる話ではありません。温度を下げて撮ったほうが、結果的にいいものが撮れるという話です

06座組 — 御社は、喋るだけ

書く作業は、こちらとAIで引き受けます。御社にお願いするのは、いつもどおり喋ることだけです。

Your side御社がやること

  • いつもどおりYouTubeを撮る
  • 足りないテーマだけ、追加で喋る
  • 出てきた原稿に目を通す
  • 固有名詞と数字だけ確認する

Our sideこちら+AIがやること

  • 素材の棚卸しと、テーマの設計
  • 文字起こしと構成
  • 記事・LP・商品ページへの展開
  • 検索とAIに読まれる形への整形
  • 運用ルールの文書化と引き渡し

07費用と、期間

素材の棚卸し初回のみ。既存動画から使える話を洗い出して一覧にする
規模による
記事・LPへの展開本数と、載せる先の数で変わります
規模による
運用ルールの整備使う言葉・禁止表現・確認項目の文書化
制作費に含む
内製化の伴走社内で回せるようになるまでの並走
ご相談

※ 本数・素材の量・どこまで内製化するかで大きく変わるので、ここに仮の数字は置きません。まず棚卸しだけをやって、在庫を見てから決めるという進め方もできます。

  1. MONTH 1棚卸しと、1本目既存素材を洗い出し、いちばん強いテーマから1本出します。
  2. MONTH 2型をつくる2〜3本出しながら、御社の言葉づかいを運用ルールに落とします。
  3. MONTH 3本数を増やすルールが効き始めるので、こちらの手が減っていきます。
  4. 以降社内へ渡す担当者が自分で回せる状態にして、こちらは相談役に下がります。

08効果を、どう確かめるか

ここは正直に書いておきます。AI経由の流入は、いまのところ完全には測れません。ChatGPTやGeminiが記事を読んで答えに使っても、アクセス解析には出てこないことがあります。

なので、うちでは3つを並べて見ています。

01検索での表示回数とクリック どの言葉で出て、どれだけ押されたか。ここは数字で出ます。
02アクセスの実データ 訪問数、滞在時間、どのページが読まれたか。自社ぶんは全部公開しています。
03実際に、AIに聞いてみる 「このエリアで◯◯な工務店を教えて」と定期的に投げて、自社が出てくるかを見ます。原始的ですが、いまはこれがいちばん確かです。

ここで大事なのは、出たか出なかったかで終わらせないことです。どの記事が引かれたかまで、記録に残します。AIは根拠にしたページを示すことが多いので、そこを控えておく。

これを続けると、引かれる記事と、引かれない記事の差が見えてきます。だいたいは、具体的な数字が入っているか、実際に起きたことが書いてあるかで分かれます。そうすると、次に何を喋ればいいかが決まる。測定が、そのままネタ出しになります。

数字が出るまでには時間がかかります。3ヶ月で判断できるものではありません。そのぶん、積み上がったテキストは消えません。広告のように止めた瞬間にゼロになるものとは、性質が違います。広告戦略と組み合わせると、短期と長期の両方が回ります。

09うちで、実験中です

ここまで書いておいて何ですが、この戦略は、まだ実験の途中です。お客さんに先に試してもらうのは違うと思っているので、まず自分の会社でやっています。

都合のいい数字だけ見せても意味がないので、アクセス解析はまるごと公開しています。訪問数も、滞在時間も、検索での順位も、全部そのまま出しています。

Log — 2026年7月16日〜8月12日の28日間観測中

  • 23公開したコラムすべて本人の発話が元
  • 492訪問した人28日間・実測
  • 6:47平均の滞在時間読み物として読まれている
  • 3入った相談LINE 2件・メール 1件

数字はすべて自社の実測です。相談3件は、いずれもYouTube制作についての具体的なご相談で、現在進行中です。

正直に書いておくと、検索からはまだほとんど来ていません。28日間で検索結果に出たのが968回、クリックが67回。そのうち社名で探された18回を除くと、残りは2回です。

検索は、まだ細い(28日間の実測) 検索結果に出た 968回 クリックされた 67回 社名以外の言葉から 2回 検索は、まだ細い 検索結果に出た 968回 クリックされた 67回 社名以外から 2回
検索順位はまだこれからです。それでも読まれていて、相談も来ている。ここが今回いちばん意外だったところ

つまりいまの相談は、検索経由ではありません。SNSや直接の訪問で読まれて、読んだ人から来ています。順位が上がる前に、読み物として先に届いたという状態です。

検索に効く前に、
人に効きはじめました。

正直、この順番は想定していませんでした。SEOのつもりで始めたものが、先に読み物として機能した。ここがいちばん意外だったところです。

母数は小さいですし、まだ数ヶ月です。これで確実に成果が出ますとは言えません。ただ、うまくいくと分かってから売るということができない領域なので、走りながら数字を出していくことにしています。この記録は、これからも更新していきます。

10まだ、やれていないこと

できることばかり並べても仕方がないので、自分でもまだ手が回っていないことを書いておきます。ここはそのまま「次にやるといいこと」の一覧でもあります。ご相談いただければ、ここから一緒にやります。

01誰が書いたのかを、はっきりさせる

AIも検索も、「これは誰の話か」を見ています。書いた人の経歴、やってきたこと、顔。ここが弱いと、同じ中身でも軽く扱われます。

やるとしたら代表・現場の棟梁・設計担当。この3人ぶんの顔と経歴を出す
うちの状況著者ページは作って全記事に署名を貼っている。ただ経歴の書き込みが浅い
02数字を、もっと出す

さっきの研究どおりなら、数字はいちばん引かれやすい部分です。しかも数字は、他社が真似で書けません。

やるとしたら年間の棟数、断熱の実測値、光熱費、工期。どれも他社に書けない数字
うちの状況アクセス解析はまるごと公開している。ただし施主の同意が要る数字もあるので、そこは丁寧に
03Googleビジネスプロフィールを、放置しない

「この辺で工務店」と聞かれたとき、AIも検索も地図の情報を見にいきます。写真が古い、営業時間が違う、投稿が3年前で止まっている。それだけで候補から外れます。

やるとしたらサイトを直すより先に、まずここを見たほうが早い会社もある
うちの状況正直、うちが後回しにしている場所
04口コミに、ちゃんと返す

口コミは、自分では書けないテキストです。第三者の言葉なので重い。しかも返信まで含めて読まれます。

やるとしたら悪い口コミを消そうとするより、丁寧に返しているほうが効く
うちの状況これも手が回っていない
05YouTubeの字幕を、テキストとして使う

YouTubeをやっている会社なら、字幕はすでにテキストの塊です。あれを動画の中に置いたままにしているのが、いちばんもったいない。

やるとしたら書き起こしを整えて記事にすれば、それだけで在庫が一気に増える
うちの状況うちも、まだ全部はやれていない
06数より、1本の深さ

月4本を薄く出すより、月1本を深く出すほうが効きます。浅い記事を量産すると、AIから見て「もう持っている情報」になるだけです。

やるとしたら当番制がうまくいかない理由も、結局ここにある

うちに、素材なんてあるかな。
と思ったら。

まず棚卸しだけでも大丈夫です。何本ぶん眠っているかを見るところから。